オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

2017-01-01から1年間の記事一覧

空間への意識〜自分の身体から離れられると、 かえって上手くいく〜

空間に対する意識・・・ どれだけ広く、遠くまで持てるか? 意識されたことはありますか? 何らかのボディワークを受けたり、 身体の使い方を学んでいる方は 多いと思いますが、 身体にばかり意識を向けていませんか? 表現者(音楽でも踊りでも演劇でも)の…

その人の動作力が現れる

走るのは得意ですか?それとも苦手ですか? 得手、不得手とは関係なく、好き嫌いもありますよね。 いずれにしても、走ることは特殊なことではありませんね。 走るというのは、歩くという日常の行為の延長でありながら、 運動という非日常の動作でもあって、 …

才能・神・愛

私は「神」とか「愛」という言葉を使って、 何かを語ることは好きではありません。 いえ、むしろ、嫌いといってもいい。 ところで、今回は「才能」に関してのお話なのですが、 あえて、「神」も「愛」も使おうと思います。 自分に向いていることってなんだろ…

腹圧・丹田・ドローイン

前回、腹圧についてお話しました。 (『ドローインの意味合い 腹圧って?』) その際、ドローインを意識的に行なわなほうがいいとも。 今回は、そのことを含めて、腹圧と丹田(下丹田)のお話です。 和の身体は下丹田(下腹)、西洋の身体は中丹田(胸) と…

ドローインの意味合い 腹圧って?

ドローインは西洋の身体の発想。 和の身体には弊害が。 ということで、前回お話をしました。 (『ドローイン(≒引き上げ)はだれに有効で弊害か?』) 今回は、和洋とは関係無しに、ドローインの意味合いをお話したいと思います。 ドローインをどう捉えてい…

ドローイン(≒引き上げ)はだれに有効で弊害か?

ドローインは西洋の身体の発想。 和の身体には弊害が。 ドローインという言葉、聞いたことあるかと思います。 簡単に言いますと、腹横筋で「下腹を凹ませる」こと。 体幹、コアのトレーニングで、大事だといわれたりするものですね。 さて、今回はバレエなど…

表現は正解がないから素晴らしいって、ほんと?

表現は正解がないから素晴らしい ・・・ほんと? ここに大きな問題が潜んでいます。 ごく大雑把に言ってしまいますと、 正解はあります。 表現の場で、正解を設定しないがために いろいろと問題が起きるのだと思うんですね。 (前回お話した、「意欲」との混…

エネルギーの流れ、身体の使い方のためのキーワード その4

足親指側 ー 恥骨引き込み ー 踵 ー 膝伸展 ー デッドリフト 足小指側 ー 尾骨引き込み ー 前足 ー 膝屈曲 ー スクワット 募集中 シアターX(カイ)本物の俳優修業シリーズ 【アートマイム塾】 来年6月のシアターXでの『国際舞台芸術祭(仮称)』への参加(…

意気込みと作品は別

立派な動機、高尚な想いをもって 作品をつくり、演じたとして、 それが、作品としてどうか?とは、全く別ものだとしませんと、 おかしな評価になってしまいます。 それには、 作品のつくり(構成など)と、 演じ方を分けて考える必要があります。 私は自分の…

バレエに限らないけれど、 クロストレーニングに目が向いていない?!

バレエをされている方がこんなお話をされていました。 「バレエに限らないけれど、 クロストレーニングに目が向いていない」 クロストレーニングといいますのは、 自分の専門以外の、別の分野のトレーニングを行うことで、 より高いパフォーマンスや、ケガ防…

身体を統合して使う感覚が育っていないからでは?

踊りを熱心に… それも身体の構造を積極的に学び、 専門のトレーナーにまでついて、動けるようにしてきている方。 「トレーニングによって 個別に筋肉のスイッチを入れる・使うは 出来るようになってきたが、 踊りの実際になるとすべて吹っ飛んでしまう。」 …

和の身体と西洋の身体 ワークショップでの出来事

「勝手に外旋します!」 「勝手に、骨盤が閉じて押し出されます!」 先日のワークショップで、 西洋の身体になってもらって、 床を踏むように促したところ、 こんな声が上がりました。 つま先立ち(ルルベ)では、 「勝手に上がって、安定する!?」 「ふく…

演技を論理的に学んだら、つまらなくなってしまうんじゃない?

演技を論理的に学ぶということ、どう感じられるでしょうか? 先日のクラスで、こんなシーンを取り上げました。 遠くに広がる花畑。 近づいて、その中の一輪の花を摘み取る。 ただこれだけなんですけど、 演技という場合に、どうしても、 気持ちをどう表すか…

他人からどう見られてるか?〜身体は雄弁〜

「他人から、どう見られるのか?」 という今回のお話、 舞台(人前)に立って表現する人を念頭に進めますけれど、 どなたにも共通する内容かと思います。 身体は思った以上に、雄弁でして・・・ と、そんなことは知っていると思われるかと思いますけれど、 …

あなたはポンコツ車?F1カー?運転技術は?

素晴らしい作りの車でも、 下手な運転では、ろくな走りにはならない。 出来の悪い車でも、 運転技術が上手ければ、いい走りができる。 これは、自分の身体との関係でもありますね。 ここでは、お話を分かりやすくするために、 素晴らしい作りの車を「F1カー…

村上春樹のことばから 〜異界と癒し〜

作家の村上春樹氏は 「読んでいるときはすらすら読めたけど、 読み終わってからなんだろうと思い始めました」 という感想は正しい と語っているそうですね。 これは私の考えるアートマイム、オーガニックマイム作品と 同じなものですから、 そうですよねって…

高梨沙羅選手のトレーニング

スキージャンプの高梨沙羅選手を支えるトレーナーということで、 先日の朝日新聞朝刊「ひと」欄で紹介されていた方の顔写真を見て http://www.asahi.com/articles/DA3S12838881.html 「あ、あの時の!」 以前、テレビで紹介されたこともある 高梨沙羅選手の…

言語化の難しい技術を伝える

『寿司の技術は1年で学べるか?~ホリエモンの提言を考える』 という記事に、とても重要で、けれど理解されづらいことが、 とても分かりやすく書かれていました。 技術には2つの側面があるというお話なのですが、 一般的には 小手先か?本物か? といった…

天才と子ども…不思議な感覚の力について

だれの身体にも備わった、不思議な感覚の力・・・ 天才といわれる人たちは、この力を、 ごく当たり前に使っているのだと、 私は思うんです。 先日のクラスで、この感覚を導き出すようなレッスンをしたところ、 全く予備知識のない女性が 「弓道で当たるとき…

内面(感情)表現は、どう稽古したらいいのか?

可笑しくもないのに、笑えるか?! 舞台に立って表現するって、特殊なことだと思うんです。 一般的には、可笑しくもないのに笑ったりすることに、 大きな抵抗を感じると思うんですよね。 そんなことありません? さて、 バレエやモダン、日本舞踊などの踊り…

箸づかい・・・どの筋肉がいつどれくらいの収縮や弛緩をするのがいいのか?

運動でも踊りでも、歌でも楽器演奏でも、 科学的・物理的な理論って、 どれくらい有用なのでしょうね? 例えば、発声に関して、ほんの少し勉強するだけで、 やたらと細かな人体の仕組み・作用の話が出てきます。 こんな作用を、意識的に生み出せるの?? と…

言葉より、見せたもの聞かせたものの影響

教わる側は、指導者の言葉よりも、 指導者が見せる動き、あるいは、 聞かせる音に 大きな影響を受けます。 例えば、 今月14日発売の武術系雑誌『月刊秘伝 3月号』で 特集であった「丹田」について、 記事を書かせていただいたのですけど、 そこでも、お話し…

「技法」と「作品」

今回のプレゼンテーションで 「アートマイムとは?」 をお話させていただきましたが、 気をつけなければいけないことがあります。 それは 「技法」と「作品」を 分けて考える必要がある ということです。 前々回の記事でお伝えしたように、 (『種明かしをす…

支配者(自分)ー被支配者(身体)の関係を見直す

身体は、ある意味で、自分から見て他者です。 自分の思いで一方的に、身体を動かそうとしていないか? 思うように動けないのは… 身体に対して攻撃しにいっているのかもしれません。 身体の声を聴けていないのかもしれません。 身体を受け入れられないのかも…

種明かしをするワケ

前回の記事から、随分経ってしまいました。 既に読まれている方もいらっしゃるとは思いますが、 先月末の公演後に 「日本アートマイム協会」のページで上げた記事を 紹介させていただきます。 今回の公演では、去年5月にポーランドで行なってきた アートマイ…

伝え方次第では、 危険な内容に。

表面に現れる変化は、 一見、急激に見えても、 内側での変化が充満した結果。 内側で用意、準備ができていたから現れる。 また新しい1年が始まりました。 あけましておめでとうございます。 といって、 何かが急激に変わるものではありませんよね。 もし、年…