オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

2020-01-01から1年間の記事一覧

生徒さんの発言に¡ハッ!!とした 〜連動させない繋がり〜

連動した動作・・・ これまで、ずっと全身を連動させることを重視してきました。 そのこと自体に変わりはないのですけど、 先日のレッスンでの、ある生徒さんの発言によって、 ちょっと自分の言葉の使い方を、考えさせられたんです。 それは 「連動しない感…

音(声)域の可能性

絶対不可能と思っていたものが、 そんなことはなかった! という 久しぶりの発声のお話です。 以前、ハイトーンボイスのお話をしました。 (音域を上げるには - オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考) その中で、 VITAS(ヴィタス)というロシア人…

「首がすわる」から始まった全ての悪さ?!

赤ちゃんの「首がすわる」 これが悪の元凶! と言ったら、大袈裟でしょうか? 私たちはみんな、赤ん坊の頃、首がすわったので、 こうして生活できているのですけど、 首がすわるといいますのは、 極端な言い方をしますと、 「首の土台が固まった」 というこ…

自己の真の奥はどこに通じているのか?

「人と人の間にある空間や時間を含めた場を介した繋がり」 というもの、 怪しいと思うでしょうか? それとも・・・ 以前にも少しお話したと思うのですが、 ある人が私のアートマイム作品を観た、その晩は よく眠れる、と。 作品の内容とは関係なく。 どうも…

舞台芸術は無くてはならない?

「舞台芸術は無くてはならないものです」って、 当事者が言って、どうするの? と、舞台芸術の片隅にいる者としては 思うわけです。 「気が付いていないかもしれないけれど、 不必要そうに見えるかもしれないけれど、 実は必要なんですよ!」 そういう面があ…

肉体的な死 精神的な死

「死」には、 肉体的な死だけでなく、 精神的な死があります。 精神的な死は、肉体的に死んでいなければ、 蘇る可能性はあるでしょうけれど、 極めて難しいと思います。 基本的に医学の世界は 肉体的な死と戦っています。 肉体的な死を免れることが 何より優…

ゾーン、フローを特別視しないために

「ゾーンに入る」「フロー状態になる」 これを特別視するのではなく、 なって当たり前のための準備をしておく。 それが必要だと思っています。 これらの状態で最も重要な要素である “集中” ですが、 集中というのは、しようとしている間は、 集中できていな…

新型コロナウィルスは、第二の人類?

新型コロナウィルスは、第二の人類? ふと、そう思いました。 私たち人間はアフリカで生まれ、 その後、世界に広がったと言われています。 もともと似たような人間 ネアンデルタール人など、様々な種の人間(?)がいて、 最終的に私たちホモ・サピエンスが…

出来ておきたい「息の支え」とは?

「息の支え」という言葉を お聞きになったことありますでしょうか? 声楽や管楽器をされていると、 当たり前に出てくる言葉のようですね。 実は、これ、 音楽系でなくても、 身体を使う人には、非常に重要なものなんですけど、 初めて聞く言葉という人が、多…

なぜ女優はイメージ出来ず、古武術家は出来たのか? 2

前回からの続きです。 なぜ、女優さんは古武術家の方の提案した 簡単なイメージをもとにした動きが出来なかったのか? むしろ、そのイメージは、 女優さんのほうこそ得意なのでは? と思われるものだったにも関わらず。 そしてまた、なぜ、 古武術家の方は、…

なぜ女優はイメージ出来ず、古武術家は出来たのか? 1

イメージと思考の違い を分かっているかどうか? これ、言葉だけですと、 分かるも何もないでしょ? 全然違うものじゃない? と思われる方、多いと思うんですけど、 だからこそ、厄介なんです。 いっとき流行った(今でも??) 「引き寄せの法則」みたいな …

意識面・精神面・感情面との付き合い方は、ゾーンに入ることにもつながる 〜 自転車に乗れない? 3〜

シリーズ「自転車に乗れない?」の最終回です。 これまでは、身体の使い方としてのお話でしたけれど、 意識面・精神面・感情面といったことでも 同じことが言えるんですんね。 ゾーンに入るということにもつながる 大事なお話です。 とは言いましても、 いき…

鍛えている人が、なぜか腕立て伏せが辛くなってしまう 〜 自転車に乗れない? 2〜

前回からの、恐ろしいお話の続きです(笑) どうして、 腕立て伏せが楽になる人がいる一方で、 辛くなってしまう、それも鍛えている人が・・・ になってしまうのか? それは、 筋力を全身の協調性の中で使っているのか、 筋力を局所的に使っているのか、 の…

自転車に乗れない? 1

自転車に乗れるか乗れないか? これは、乗れるような乗れないような といった、途中段階が無いですよね? しかも、乗れるようになりますと、 もう、乗れなくなるなんてことは無い。 これと同じことが、身体の使い方の世界にはあるんです。 つまり、出来るか…

武術的な身体の使い方が、なぜ身体表現に必要なのか? 2

前回の予告通り、 舞台表現・・・ 芝居やダンスだけでなく、 フィギュアスケートなど、 その表現の質の向上に、どのように 武術的な身体の使い方が関係してくるのか? 武術的な身体の使い方の大きな特徴である 「浸透する力」 をもとに、お話したいと思いま…

武術的な身体の使い方が、なぜ身体表現に必要なのか? 1

武術的な身体の使い方、 筋力頼りではない身体の使い方、 当初から、その重要性を説いていますけれど、 アニメの宮崎駿監督が 古武術家の甲野善紀氏の動きに対して 「アニメにならない」 「手抜きに見える」 というようなことを言っているように 力みのない…

ありのままを見る?

モノを見るとき、 私たちは普段、 かなりの情報をシャットダウンしているんですよね。 よく見ているつもりでも 見落としているものがある といったようなことではなく、です。 これは 【視野と瞑想と身体】 というワークショップや それに似たワークを受けた…

どんな腕の状態か?これまでにない分析をしたけれど・・・

「お腹に力を入れる」 「軸をまっすぐに」 「お尻を締める」 といったものは 結果としてそうなるだけで、 自らそうしてしまうと、 本来必要な状態にはならない、 ということを、 ずっと言い続けているのですけど、 先日のクラスで厄介な状況に。。。 「腕を…

自分の感覚を肯定すると、蜜の味がする。

「自由に感じて下さい。」 「正解はありません。」 こういったワークは危険だと考えます。 何かいつも正解を求め 自分が何を本当は感じているのか? 分からなくなっている (と思い込んでいる) 人にとって、 このようなワークは、 貴重な場と考えてしまうの…

歌のクラスは試合の場

ゴスペルといいますと ものすごい熱量で豪快に歌い、 みんな楽しそう! ですよね? ですから、 ゴスペルを習いに行っていると言いますと 楽しそうですね と言われるのですけど、 私には修行であり、 毎回が試合なんです。 そもそも、 ゴスペルを始めましたの…

回り道?近道?

歌手活動をされていて 声のワークへの参加に 迷われている方、 いらっしゃると思います。 あるいは、 声の個人レッスンはどうなんだろ? と、やはり迷われている方に 今回のお話を。 私の声ワークではなく、 本格的な歌のレッスンを継続的に 個人でもグルー…

鈍臭くなることやっていませんか?

不安定をいかにコントロール出来るか? これは、重要なことなのですけど、 整体やセラピー的に身体と向き合っていますと、 こういった「動き」への関心は 低いかもしれませんし、 トレーニング的なものでも、 安定力を高める方へ 行きがちかな?と思います。…

あなたはどちら派? 解剖学とイメージ

思うように動けたらと、 色々なワークを受けたり、 本を読んだりとされている方は 多いと思います。 私も同じです。 そんな中、 解剖学的な説明を受けて 「そんな風になってるんだ?!」 と、その後の動作が良くなることありますよね。 けれど、 ちょっと複…

イメージを先行させていませんか?

先日、あるクラス生が 「エネルギーが通ると身体が空っぽになる感じがする」 とメールをくれました。 こうした実感からくる言葉は 重みがありますね。 と、同時に、 “空っぽにしようとしたのではない” ことも重要です。 多くの人が、 ここで間違いを 犯して…

無意識に宗教になっていませんか?

何かを学ぶ際に、宗教的になることを どう思われますか? 以前、ある有名な人のワークショップに 知人に誘われたこともあり、 参加したことがあるんですね。 身体技法というよりも 内面的なことを 扱う内容でした。 50名くらいの参加者のうち、 何年もその先…

音域を上げるには

「ハイトーンボイス」 「5オクターブの声を持つ」 などと言われる歌手がいますでしょ? 実際のところ、 どれだけかは分かりませんけれど、 歌う中で、 どこまで高音を出せるか? といいますのは、 歌とは無関係に 出せる音程が、 少なくとも2音階くらいは…

初期の力みは、必要?!

脱力が大切とは、 今やどこでも言われますね。 今回は発声に関する脱力のお話です。 力を抜くことは、大事なのですけど、 上手に力を入れることも、大事 なんですね。 普段の話し声や、 出しやすい音程でありましたら、 確かに、ほぼほぼ抜くことだけでいい…

真の全力を出せるための、身体の核とは?

「核となる身体の状態」 を身につける必要がある と、前回、お話しましたので、 少し具体的に。 歌声、スポーツ、舞台表現… 共通するところと言いますのは、 「声帯から下」で、 歌声に限りましては、 「声帯から上」も、 という感じになると感じています。 …

「全力」に対する勘違いを正せば・・・

「全力で」というときの その真意が、 本当の意味で分かってきますと、 大きくステップアップ・成長出来ると思うんです。 例えば、 ・全力で走る ・全力で大きな声を出す(歌う) ・全力で演技する ・全力で投げる などなど、 真面目で一所懸命な人ほど、 こ…

重心移動できてますか? 〜「跳ねる」と「落下」8〜

体を動かすというのは、 ほぼ、重心の移動ですよね。 いかに上手に重心を移動させるか? いかに早く遠くまで移動できるか? ただ部屋の中を歩くのですら、 重心の移動ですし、 走るという重心移動も、 スポーツ、ダンスにも通じるわけですから、 効率の良い…