オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

声・歌・謡

「ハッ!ハッ!」と吐く練習の成果は?

息に声を乗せる 前回アップしたものを、 改めて読み返してみますと、 ちょっと思ったことが伝えられていないと思い、 削除して、改めて書くことにしました。 息に声を乗せる 歌の世界では、よく言われているようです。 芝居のセリフなどでも、同じなんでしょ…

体の奥から空間へ〜全身運動と発声

全身運動と言いますと、大きな動きをイメージされると思いますが、 声を出すというのは、全身運動なんです。 見た目には、ほぼ動きませんけど。 しかもですね、 「全身運動以上に全身運動」 と言える面があるんです。 それは、体の内側。 インナーマッスルと…

日本語でも子音と母音を分けると!?

歌声、息を漏らすような感じ、多いですよね? 玉置浩二とか平井堅とか のような感じと言えばいいでしょうか? 以前、黒人ゴスペルシンガーの先生が よく言っていたんです。 A~~~ ではなく (H)A~~~ と、H音をつけるようにと。 けれど、 昔の日本の歌声…

「出来るようにやってしまう」ことの弊害

素人(経験が浅い)の人の方が、感覚を掴みやすいようです。 同時に、一旦、「出来た」と思ってしまったものが、 足かせになりますね。 声のワーク上級編では 私が半年くらい前?に編み出した練習法を 皆さんにやってもらうのですけど、 前回(先月)は、1人…

真似ると偽物になる?

動作を学ぶ際、 指導者の真似をするかどうか? なかなか、難しい問題です。 下手に真似をしますと、偽物になってしまいます。 けれど、全く真似しようとしないのも、問題だと思うんです。 これは、「型」を学ぶときでも、同じです。 型の場合は、真似ると言…

2つの音を同時に出しつつ。

2つの音を同時に発声する。 先日の声のワーク上級編で、 皆さんにやってもらいました。 ホーミー、倍音唱法とは違うと思います。 と言いますか、 違うかどうかが分かるほど、 それらを知っているわけではないので・・・ それとですね、 ホーミーを出来るよ…

「〇〇をしてはいけない」って言われても

「〇〇をしてはいけない」 何かを指導する際に、 この言い方は、出来るだけしないようにしたいものです。 私が実際に受けた経験で言いますと、 歌の発声に関してですが、 「口を横に開けてはいけない」 と言われたことがあるんですね。 間違いとは言い切れな…

音程のズレと筋力

声にまつわることをしていると、 色々と気づかせてくれるんですよね。 以前、少しお話したことがあるのですが、 ある歌の先生(先生というスタンスではなさそうなのですが) この方、生徒さんの音程のズレには敏感で、 もちろん、ご本人は必要な高さの音を、…

音程が取れていない動作って?

歌の上手い人は、音程がしっかり取れるんですね。 なんだか当たり前のようですけど、 私のような歌の下手な人間にとっては、 この事実は、結構な衝撃だったんです。 例えば、「ド」と言いましても、 音の周波数的には、幅があるんですよね。 隣り合った音、…

自分に意識を向けるのは良い?悪い?

先日、歌や演技を学んでいる人が、 それぞれの先生から 「歌っている最中、自分の声を聞いてはいけない」 演技では、「自分を見ないで、相手に集中しろ」 と言われているという話を聞きました。 歌っている最中、自分の声を聞いてはいけないというのは、 私…

表現って何?

以前、エンターテイメントと表現の違いについて 聞かれたことがあります。 作り手にとって、 作品をつくり、人に見せるとは、どういうことなのか? 逆に、 人は、作品に何を見ているのか? 私は 「視点」 がキーワードだと考えています。 「作り手の視点」で…

お腹、使ってしまっていませんか?

先日の個人レッスンでのこと。 女性ですが、ものすごくお腹を使うために、 時々、目をまん丸くして 「ぐっはぁ~~~っ!!」 「お腹ガァー!」 となりながら、頑張っていました。 これ、 腹筋運動のような筋トレではないんですよ。 普通に立った状態。 お腹…

音(声)域の可能性

絶対不可能と思っていたものが、 そんなことはなかった! という 久しぶりの発声のお話です。 以前、ハイトーンボイスのお話をしました。 (音域を上げるには - オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考) その中で、 VITAS(ヴィタス)というロシア人…

出来ておきたい「息の支え」とは?

「息の支え」という言葉を お聞きになったことありますでしょうか? 声楽や管楽器をされていると、 当たり前に出てくる言葉のようですね。 実は、これ、 音楽系でなくても、 身体を使う人には、非常に重要なものなんですけど、 初めて聞く言葉という人が、多…

歌のクラスは試合の場

ゴスペルといいますと ものすごい熱量で豪快に歌い、 みんな楽しそう! ですよね? ですから、 ゴスペルを習いに行っていると言いますと 楽しそうですね と言われるのですけど、 私には修行であり、 毎回が試合なんです。 そもそも、 ゴスペルを始めましたの…

イメージを先行させていませんか?

先日、あるクラス生が 「エネルギーが通ると身体が空っぽになる感じがする」 とメールをくれました。 こうした実感からくる言葉は 重みがありますね。 と、同時に、 “空っぽにしようとしたのではない” ことも重要です。 多くの人が、 ここで間違いを 犯して…

音域を上げるには

「ハイトーンボイス」 「5オクターブの声を持つ」 などと言われる歌手がいますでしょ? 実際のところ、 どれだけかは分かりませんけれど、 歌う中で、 どこまで高音を出せるか? といいますのは、 歌とは無関係に 出せる音程が、 少なくとも2音階くらいは…

初期の力みは、必要?!

脱力が大切とは、 今やどこでも言われますね。 今回は発声に関する脱力のお話です。 力を抜くことは、大事なのですけど、 上手に力を入れることも、大事 なんですね。 普段の話し声や、 出しやすい音程でありましたら、 確かに、ほぼほぼ抜くことだけでいい…

真の全力を出せるための、身体の核とは?

「核となる身体の状態」 を身につける必要がある と、前回、お話しましたので、 少し具体的に。 歌声、スポーツ、舞台表現… 共通するところと言いますのは、 「声帯から下」で、 歌声に限りましては、 「声帯から上」も、 という感じになると感じています。 …

散らし書き 〜「跳ねる」と「落下」6〜

「散らし書き」 って、ご存知ですか? 昔、散らし書きを初めて目にした時、 (初めて意識に上った時) あんなにテキトーそうな 「てろりん」とした 不思議な書き方なのに どこか法則性を感じさせて、 そこはかとなく美しいのは、 何故なんだろう? と思った…

日本には子音が無い? 〜「跳ねる」と「落下」5〜

日本語と欧米の言葉では、 子音と母音の関係性が 大きく違いますね。 この違いが、 「跳ねる」身体でのリズム感と 「落下する」身体でのリズム感の 違いにもなっているように思うんです。 日本語は 子音と母音が密着しています。 「か」でも「ば」でも 一音…

日本人はリズム感悪いけど、黒人には間(ま)が難しい? 〜「跳ねる」と「落下」4〜

リズム感に関する面白いエピソードを聞きました。 グルーヴ感を出せず、リズムに難のある人が 歌の先生から、こんなアドバイスを受けたそうなんです。 「お祭りの、 わっしょいわっしょい、 らっせーらっせーで リズムとってみて」 そうしたら、 「あれれ?…

リズム感 〜「跳ねる」と「落下」3〜

「跳ねる」と「落下」の第三弾です。 前々回、 「跳ねる」で動きますと、 跳ね上がるために一瞬、地面を踏みますから、 「ンタッ」となります。 とお話しましたけれど、 厳密に言いますと、 ジャンプ革命の跳ね方ですと、 「ッタッ」 という感じになります。…

間(ま)と重量 〜「跳ねる」と「落下」2〜

間(ま)と呼吸のお話です。 落下する身体 から生まれるものは、 「なだらかな上昇(あるいは下降)⇄空白」 ですから、 音の無い時間が生じる。 平坦で静かな感じ。 だからこそ、日本では 間(ま)を活かせるかどうかが、 重要になるのでしょうね。 と前回、…

「跳ねる」と「落下」/リズムと間(ま)

「跳ねる」と「落下」 この相反する動作を、 どう使いこなすか? なんですけど、 ひと月ふた月ほど前のあることをきっかけに、 「跳ねる」の質が格段に向上したことで、 西洋の身体・和の身体の違い に、また新しい面が見えてきました。 まず、跳ねるという…

裏声二段階で「夜の女王のアリア」?

前回お話しましたように 大きく進展した発声ですが、 カウンターテナー かどうかという、 言葉上の定義は一旦、おいて置くとしましても、 女性がこの発声法を身につけられれば、 「夜の女王のアリア」を歌える! のだと思うのです。 (表現力はまた別のお話…

米良美一?サラ・ブライトマン?

発声に関して、また大きな進展がありました。 カウンターテナーって、ご存知ですか? 私は知らなかったんです。 『もののけ姫』を歌われた米良美一さん、 もちろん聞いたことありますし、 人間離れした素敵な歌声だと思っていたのですが、 カウンターテナー…

限界付近では

オリンピックで自己ベストを更新して 金メダルを取ったものの、 その後、その自分の記録を 何年も更新することが出来ず・・・ といった話ってありますでしょ? そんなメダル云々でなくても きっと ウエイトトレーニングをされている人でも、 ある時、これま…

声の音域開発から見えたこと

声の音域がどこまで出せるのか? 自分の可能性という点でも、 ただただ身体的に楽しい!という点でも、 非常に興味があります。 もともと声(音域)に恵まれていたわけではないので、 私の試行錯誤と成果が どなたかのお役に立てるのであれば、 それはぜひ利…

流れ〜表に出てしまってからでは間に合わない

前回のお話 「目に見える動作が始まる前の動き」 ですが、 これは、 歌やセリフ、朗読といった 声を発することでも同じだと思うんです。 歌は分かりやすいのですが、 言葉の音一つ一つで、 音階が次から次へと変わっていきますでしょ? スムーズに歌うには、…