オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

和の身体と西洋の身体/丹田

腰を「ひねる」は良いか?悪いか?

背骨に螺旋エネルギーを生み出せるかどうか? 私は非常に重視していまして、 けれど、これがなかなかに難しいんですね。 日本人としての和の身体だからなのか? それとも、西洋様式で生活している現代人だからなのか? そこははっきりしないのですけど、 上…

見方が変わると身体も変わる!?

身体の裏と表を意識的に使えるといいのではないかと思うんです。 (『身体の表と裏』) これは「跳ねる身体」と「落下する身体」にも通じるところがあるのですけど、 ものすごーく大雑把に言いますと、 裏は「跳ねる身体」で、表は「落下する身体」 そうそう…

身体の裏と表

ここのところ、股関節の使い方から派生して、 身体の裏と表が気になっています。 股関節と聞いて、どこをイメージするか? 一般的には股、鼠径部の辺りかと思うんです。 けれど、英語ではヒップジョイントなんですよね。 お尻側。 ただ、ちょっと調べてみま…

キレのある動きって、本当にいいの?

「キレのある動き」は褒め言葉として、よく使われます。 けれど、英語ではこれに相当する言葉となりますと、 シャープとなるようなんですね。 スムーズという言い方もあり得るようですけれど、 だいぶニュアンスが違いますよね。 シャープとキレも、似ている…

骨感覚?筋肉感覚?

これまで骨感覚を重視してやってきました。 けれど、少し前にふと思い立って、 別の感覚で動いてみたんです。 言うなれば、 筋肉感覚! もちろん、全身の筋肉ということではありませんよ。 ほぼ100%、「腹横筋」です。 体幹トレーニングのメインの筋肉ですね…

降りてくる!?

個人レッスンをさせていただきますと、 これまで全く考えたことがなかったアイデアが、 フッと出てくることがあるんです。 先日は、社交ダンスの講師をされている方で、 お話を伺った上で、少し踊りの動きをしていただきました。 まず、何はともあれ、動いて…

折り畳みエネルギー?捻りエネルギー?

一見、同じ動作に見てても、中身は全く違うということがありまして、 以前から、そのことは言って来ているのですけど、 今回は、その具体的なお話を。 先日のクラスで、捻転動作と言えばいいのでしょうか? 一部の人には「スワイショウ」で伝わるかと思うの…

踊る人の体幹 〜粘りが生まれるか?〜

クラシックバレエ、日本人女性で有名な人の映像を見たとき、 え??? 強い違和感を覚えたんです。 これでいいの??? そこから、大雑把に、ではありますけれど、 海外勢と日本勢のプリマと思われる人たちの映像を いくつか漁り、 さらに、アルゼンチンタン…

生徒さんの発言に¡ハッ!!とした 〜連動させない繋がり〜

連動した動作・・・ これまで、ずっと全身を連動させることを重視してきました。 そのこと自体に変わりはないのですけど、 先日のレッスンでの、ある生徒さんの発言によって、 ちょっと自分の言葉の使い方を、考えさせられたんです。 それは 「連動しない感…

武術的な身体の使い方が、なぜ身体表現に必要なのか? 2

前回の予告通り、 舞台表現・・・ 芝居やダンスだけでなく、 フィギュアスケートなど、 その表現の質の向上に、どのように 武術的な身体の使い方が関係してくるのか? 武術的な身体の使い方の大きな特徴である 「浸透する力」 をもとに、お話したいと思いま…

武術的な身体の使い方が、なぜ身体表現に必要なのか? 1

武術的な身体の使い方、 筋力頼りではない身体の使い方、 当初から、その重要性を説いていますけれど、 アニメの宮崎駿監督が 古武術家の甲野善紀氏の動きに対して 「アニメにならない」 「手抜きに見える」 というようなことを言っているように 力みのない…

重心移動できてますか? 〜「跳ねる」と「落下」8〜

体を動かすというのは、 ほぼ、重心の移動ですよね。 いかに上手に重心を移動させるか? いかに早く遠くまで移動できるか? ただ部屋の中を歩くのですら、 重心の移動ですし、 走るという重心移動も、 スポーツ、ダンスにも通じるわけですから、 効率の良い…

走り方の違い 〜「跳ねる」と「落下」7〜

跳ねられるか? 落下できるか? 西洋のスポーツ・ダンスは 「跳ねる」身体が生み出したもので、 日本の武道・踊りは 「落下する」身体が生み出したもの。 そんな風に考えていいと思うんです。 「落下する」とは、 支えを外した時、重力のままに落ちる という…

散らし書き 〜「跳ねる」と「落下」6〜

「散らし書き」 って、ご存知ですか? 昔、散らし書きを初めて目にした時、 (初めて意識に上った時) あんなにテキトーそうな 「てろりん」とした 不思議な書き方なのに どこか法則性を感じさせて、 そこはかとなく美しいのは、 何故なんだろう? と思った…

日本には子音が無い? 〜「跳ねる」と「落下」5〜

日本語と欧米の言葉では、 子音と母音の関係性が 大きく違いますね。 この違いが、 「跳ねる」身体でのリズム感と 「落下する」身体でのリズム感の 違いにもなっているように思うんです。 日本語は 子音と母音が密着しています。 「か」でも「ば」でも 一音…

日本人はリズム感悪いけど、黒人には間(ま)が難しい? 〜「跳ねる」と「落下」4〜

リズム感に関する面白いエピソードを聞きました。 グルーヴ感を出せず、リズムに難のある人が 歌の先生から、こんなアドバイスを受けたそうなんです。 「お祭りの、 わっしょいわっしょい、 らっせーらっせーで リズムとってみて」 そうしたら、 「あれれ?…

リズム感 〜「跳ねる」と「落下」3〜

「跳ねる」と「落下」の第三弾です。 前々回、 「跳ねる」で動きますと、 跳ね上がるために一瞬、地面を踏みますから、 「ンタッ」となります。 とお話しましたけれど、 厳密に言いますと、 ジャンプ革命の跳ね方ですと、 「ッタッ」 という感じになります。…

間(ま)と重量 〜「跳ねる」と「落下」2〜

間(ま)と呼吸のお話です。 落下する身体 から生まれるものは、 「なだらかな上昇(あるいは下降)⇄空白」 ですから、 音の無い時間が生じる。 平坦で静かな感じ。 だからこそ、日本では 間(ま)を活かせるかどうかが、 重要になるのでしょうね。 と前回、…

「跳ねる」と「落下」/リズムと間(ま)

「跳ねる」と「落下」 この相反する動作を、 どう使いこなすか? なんですけど、 ひと月ふた月ほど前のあることをきっかけに、 「跳ねる」の質が格段に向上したことで、 西洋の身体・和の身体の違い に、また新しい面が見えてきました。 まず、跳ねるという…

上・中・下の丹田

「丹田」という言葉を耳にしたことのない方は いないと思います。 いかがですか? 一般的には、 この丹田は臍下3寸のところにあるといわれるものですね。 けれど、 丹田には、上・中・下とありまして、 「上丹田」は眉間、第三の目といわれるところ。 「中…

腕の付け根は、和の身体と西洋の身体とでは違う?!

和の身体と西洋の身体の違いって、面白い。 違いを知ることで、 より効果的に身体・動作と向き合えます。 表現にもかかわってきますしね。 今回は、 腕の付け根はどこか? という問題です。 多くの方は、腕の付け根を肩だと考えると思います。 けれど、 解剖…

腰を入れる…踏む?

「腰を入れる」って、どういうことか? 腰が入っていませんと、着物・浴衣などの和装は、 どうも決まりませんよね。 西洋の人や、今の若い人の和装が浮いてしまうのは、 単に背丈や手足の長さのせいではありません。 腰を入れるというものを、 膝を曲げる、…

腹圧・丹田・ドローイン

前回、腹圧についてお話しました。 (『ドローインの意味合い 腹圧って?』) その際、ドローインを意識的に行なわなほうがいいとも。 今回は、そのことを含めて、腹圧と丹田(下丹田)のお話です。 和の身体は下丹田(下腹)、西洋の身体は中丹田(胸) と…

ドローインの意味合い 腹圧って?

ドローインは西洋の身体の発想。 和の身体には弊害が。 ということで、前回お話をしました。 (『ドローイン(≒引き上げ)はだれに有効で弊害か?』) 今回は、和洋とは関係無しに、ドローインの意味合いをお話したいと思います。 ドローインをどう捉えてい…

ドローイン(≒引き上げ)はだれに有効で弊害か?

ドローインは西洋の身体の発想。 和の身体には弊害が。 ドローインという言葉、聞いたことあるかと思います。 簡単に言いますと、腹横筋で「下腹を凹ませる」こと。 体幹、コアのトレーニングで、大事だといわれたりするものですね。 さて、今回はバレエなど…

和の身体と西洋の身体 ワークショップでの出来事

「勝手に外旋します!」 「勝手に、骨盤が閉じて押し出されます!」 先日のワークショップで、 西洋の身体になってもらって、 床を踏むように促したところ、 こんな声が上がりました。 つま先立ち(ルルベ)では、 「勝手に上がって、安定する!?」 「ふく…

和の身体と西洋の身体 +α (バレエ)

和の身体はイン(内向き)。 西洋の身体はアウト(外向き)。 “+α”になります。 前回「その6」で、一旦まとめとしたのですけど、 あまりに大きな発見をしてしまい、 書かなくては! となりました(笑) 一連のお話の中で、私の和の身体と西洋の身体の使い…

和の身体と西洋の身体 6 (ケガ)

和の身体はイン(内向き)。 西洋の身体はアウト(外向き)。 “その6”になります。 今回で、一旦のまとめとしたいと思います。 そもそも、このことを話題にしましたのは、その1で申し上げましたように、 「自分の身体と、その技術が成立する土台になってい…

和の身体と西洋の身体 5

間が空いてしまいました。 和の身体はイン(内向き)。 西洋の身体はアウト(外向き)。 “その5”になります。 その1で、 和は下丹田の身体で、西洋は中丹田の身体 という言い方をしました。 下丹田とは、臍下丹田いわゆる丹田でおへその下、中丹田とは胸…

和の身体と西洋の身体 4

和の身体はイン(内向き)。 西洋の身体はアウト(外向き)。 “その4”になります。 前回最後に、安易に骨盤の角度を変えるようなことはしないで、とお伝えしました。 これは、ランニングなどにも言えます。 「骨盤を前傾させましょう」と安易に伝え、 結果…