オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

2018-01-01から1年間の記事一覧

自分が思っている以上に、表面に現れている。〜踊りのレッスンから〜

どうしても周りが気になってしまって 踊りに集中できない。 という女性。 レッスン前半での踊られている姿と 後半での姿に とても大きな変化が。 前半は、筋肉に意識が向かっていた踊りで、 後半は、骨に意識が向かっていた踊り。 伸びやかさと、流れが生ま…

呼吸法ではなく、呼吸そのもの。

「トーラス呼吸」とは、呼吸法ではありません。 呼吸そのもの。 ワークショップで初体感した 女性の感想が このことを、よく伝えてくれています。 許可を得て、全文紹介。 ............................................. 呼吸がこれほどまでにダイナミック…

呼吸が全て

呼吸をする 呼吸を通す この違い… 呼吸は誰でもしていますよね。 しなければ、死んでしまいますもの(笑) けれど…いや、だからこそ 呼吸を通せるようになることが、 あらゆる面で重要になるんです。 では、 呼吸が通ると、どうなるのか? 先日のワークショ…

ストレッチをほぼ取り入れない理由

クラスでは、ほぼストレッチはしないのですが、 伸ばす動きは重視しています。 …??? ですよね。 ストレッチと伸ばす動きとの違い、 それは 他動と自動の違い。 ストレッチは他動的。 伸ばす動きは自動的。 ストレッチといいますと、 伸ばしたいところの周…

自分の声に出会う

自分の声… どんな声か? 「自分の声」というものに こだわりがありますと、 自分の声と出会えない。 そう思うんです。 身体の動きでも同じですけど、 スポーツなどで「自分のフォーム」 へのこだわり。 身体表現での 自分の動きへのこだわり。 そのこだわり…

脱力も筋トレも意味がないの?!

脱力が大事だとは、よく言われますけれど、 脱力の練習が上手くなるだけでは、 あまり意味はないんです。 これは、筋トレでも同じ。 筋力は絶対に必要ですが、 筋力アップするだけでは、 やはり、意味がないのですね。 脱力のほうで、お話を続けますが、 そ…

「技術ではないんだ」に騙されてはいけません!

「技術ではないんだ」 という言葉、 耳にしませんか? 大抵、この後には 「気持ちだ」 と続きますね。 私は、この言葉に 騙されてはいけない と思っているんです。 といいますのは、 この言葉を 発する人と 受ける人とでは、 “技術” の捉え方が 違っているよ…

閉ざし過ぎていませんか?

私たちは、知らず知らずに 身体を閉ざしています。 日常的に閉ざしているため、 実は、全身にコリが生じているんです。 全体的にコッているので、 気がついていないだけ だったりします。 どうして、閉ざすのか? 自分を守るためですね。 赤ちゃんは無防備。…

内を意識しない。外を意識しない。

一般的に、 教えることの出来るものは、 外側から観察出来ることですよね。 姿勢でも、歩き方でも。 スポーツや武術では 腰のキレ、胸の開きなど。 それで上手くいけば、 それでいいのですけど、 大抵は、上手くいきませんよね。 だからなんでしょうけれど、…

演技 〜密度の高さ〜

『演技 〜動かされるように、動くこと〜』 『演技 〜意思と身体〜』 からのつづき 意思の変化を 質量を変化させることにつなげる。 身体の中の質量 だったり、 空間の質量 だったり。 私たちは普段の生活の中で、 身体も空間も 質量が変化しています。 その…

演技 〜意思と身体〜

前回 『演技 〜動かされるように、動くこと〜』 からのつづき 意思の働きを、身体を動かす物理的なエネルギーに 変換する必要があるんです。 その橋渡しの役割をするのが、 分かりやすく言いますと 呼吸なのですが、 息をすることとは、全く異なるので 注意…

演技 〜動かされるように、動くこと〜

演技で大事なことは、 動かされるように、動くこと。 いい演技とは、 身体の動きが見えないこと。 内面の動きが見えること。 身体の動きを小さくすることとは、 全く違いますので、注意が必要。 小さく動いても、 大きく見えないといけませんし、 大きく動い…

「言葉がなくても伝わる」は、褒め言葉ではない。

マイムは言葉がなくても伝わる… というものではないのです。 本来、言葉にできないものを伝えているのです。 以前お話したことがありますが、 小説、演劇、詩… 言葉を使って表現するものでも、 本当は同じこと。 言葉にできないものを伝えるために、 言葉を…

本当は何を目的に、そのグループに?

なんらかのグループ・集団に属する… そんな意識がなくても、習い事でもしますと、 自然とその集団の一員になっていますよね。 そんな集団に属しつつも、 人それぞれ意識が違うもの。 大きく3つに分けられるのではないかと思います。 1) その集団に属して…

エンターテイメントは「生活」 アートは「生きる」

エンターテイメントは 「生活」に入っていく。 アートは 「生きる」に入っていく。 3、4年前、公演後のアフタートークの際に、 「エンターテイメントと 表現の違いって、何ですか?」 という質問がありました。 質問された方は、 私は面識はありませんでし…

身体が柔らかいと力みやすくなる!?

ストレッチは身体にいい 身体は柔らかいほうがいい と、一般的には全く疑いなく思われていますよね。 けれど、先日、こんなことをSNSで挙げました。 「エネルギーの通し方を無視したストレッチは、 力みの温床。」 といいますのも、 これまで長年不思議に思…

上・中・下の丹田

「丹田」という言葉を耳にしたことのない方は いないと思います。 いかがですか? 一般的には、 この丹田は臍下3寸のところにあるといわれるものですね。 けれど、 丹田には、上・中・下とありまして、 「上丹田」は眉間、第三の目といわれるところ。 「中…

肩コリと驚きのパンチ

肩コリに悩みを抱える人は多いと思います。 けれど、 格闘技・武道系のことでもされていない限り、 パンチに思いを馳せるなんてことは ほぼ、ないですよね(笑) ところで、 肩に力が入ってしまう 肩コリが抜けない というのは、肩の問題ではないんですけど…

瞑想と見るということ

瞑想は少し前までは、非常に特殊な世界のもので よほど精神性の高い人でもない限り 縁のないものという感じでしたよね? それが、どうも近頃はそうでもない。 マインドフルネスという形で推奨されたり、 ヨガの一貫として取り入れられたり、 ヴィパッサナー…

それは振付?本来は自然な動作?

振付としての動作なのか? それとも 本来、自然に起こる動作なのか? 和太鼓を習い始めて10ヶ月ほどの方 右腕で打つときは、左膝を曲げて 左腕で打つときは、右膝を曲げて やっていると どっちか、分からなくなってしまう。。。 やっぱり、 体でグっていっ…

メドベージェワ選手、キムヨナ選手…身体表現

前回の記事から、だいぶ間があいてしまいました。 実は、今ずっと原稿を書いていまして、そちらにかかりっきりだったのです。 月刊誌での一年間の連載が決まりました。 ここでの記事と違い、写真や図も掲載されますので、 イメージの助けになると思います。 …

なんのために、舞台上で動くのか?

演技でも表現でも、 身体を動かすのは、 周りの空気・空間を動かす・変化させるため。 といって、周りという外側にだけ 気を向けてしまうと、実は動かない。変化しない。 内に気を向け、内をしっかりさせる必要がある。 遠心力と求心力の関係。 外側だけに気…

思考から離れ、エネルギーの流れを良くする方法

今回は、前記事の続きになります。 (仮想的)触覚、(聴覚ではない)音感覚といった体性感覚のお話ですね。 この感覚が、 脱思考を実現させてくれ、 エネルギーの流れをよくするんです。 といいますか、極めて重要というお話。 まずは、体性感覚について <…

思考がエネルギーの流れを、せき止めてしまう。

思考がエネルギーの流れを、 せき止めてしまう。 といって、 思考をストップさせることに意識を向けると、 やはりストップせず、 ストップさせようとして、思考に意識が向いてしまうので、 どうどう巡りになってしまいます。 どうして、こんなお話をしようと…

声は、心の現れであり、同時に身体の表れ。

声は、呼吸の表れ。 呼吸は、心と身体の境界にあります。 ですから、 声は、心の現れであり、同時に身体の表れ。 自分の声に目を向けることは、 自分の心に目を向けること。 自分の声に目を向けることは、 自分の身体に目を向けること。 『声(音)を身体に…

どうして膝を痛めるのか?

どうして膝を痛めるのか? それは、身体の重みを膝で受けてしまうから。 本来は、股関節で受けるもの。 膝は股関節と足関節(足首)の間にあって、 様々な方向に負荷がかかります。 ですから、 前十字靭帯と後十字靭帯で、大腿骨と脛骨の前後のズレを 起こさ…

上達の2段階と次元変換

学んでいること、身につけようとしていること、 早く上達できたらいいですよね? とはいいましても、 上達には大きく2段階ありまして、 どちらの段階の上達を考えているか? 大事。 さらに、次元の変換という、 一般的な2段階とは、違ったものがあるんです…

天の神の声。大地の神の声。

能の謡いを習い始めて、半年が経ちます。 といいましても、カルチャーセンターで2週に1回20分ほどですけど。 あとは、やはり2週に1回、 本当の稽古場で他の方たちが、一斉に謡っているところに交じって 謡っているといいますか、聞いているといいますか……

自分の身体は、どんな音を発しているのか?

音は、 目で見ることはできませんし、 触れることもできません。 けれど、 音に、 手触り感を覚えることはできる。 だからこそ、 私は、音を出さない身体表現に、 音を見たい。 音を見せたい。 私は、どんなに凄い動きをしている表現であっても、 その人に内…